テンションフォールの沈降角度は常に変化している話
今日はエギングやアジングで多用するテンションフォールの話。
みなさんは、テンションフォールの沈降角度は常に同じだと思っていませんか?
大きな間違いですので理解して帰ってくださいね。
ただし、風や潮流といった自然条件次第では同じになることも有り得なくは無いので、今回の説明では自然条件は加味していません。
理論上は、テンションフォールの沈降角度は自分とルアー(エギ等)の距離が遠いほど急になります。
何故か。
それはロッドの先端部(トップガイド)を基準とした円運動であるから。
図を用いて解りやすく説明してみよう。
アングラーの立ち位置からピンクの斜線範囲での角度を見てみよう。
アングラーからルアー(エギ等)までが遠い場合
ロッドの先端部を軸として描いた円が青線。
ピンクの斜線範囲の上部と円の接点、下部と円の接点を結んだ線が赤線。
斜線範囲の上部から下部までの間にラインに変化を与えなければ赤線の沈降角度になる。
もちろんラインに変化を与えていないのだから緑線の長さは等しい。
つぎにシャクったりトゥイッチしたりリトリーブしたりで、アングラーとルアー(エギ等)の距離が短くなった場合をみてみよう。
アングラーからルアー(エギ等)までが近い場合
アングラーとルアー(エギ等)の距離が短くなった場合には、円の大きさはもちろん小さくなる。
解りやすく重ねてみる
遠い場合と近い場合を重ねてみてみよう。
さらに、赤線部分の上端部分を合わせてみよう。
こうしてみることで赤線の角度が緩くなっていることが理解できるはずだ。
結果
以上の説明より、ルアーやエギが遠くにある程に沈降角度が急になり、近くなるほど水平に近づくと言えるのである。
しかしながら、エギの場合にはもともとの設定された沈下角度が存在する。
したがってこの図と同様とは言い難いが、近くなるにつれて角度が緩くなるのは間違いない。
このことから、テンションフォールでの沈降角度は常に変化していることが解っていただけただろう。
変化しているのは角度だけではない
さらに、赤線の長さにも注目してみてほしい。
アングラーとルアーの距離が近い方が長くなっていますよね。
それはつまり、近い方がテンションフォールで同じタナを長く誘えるということ。
言い換えれば、赤線の長さが長くなる(ルアーが近づく)につれ、同じ深さまで沈むのに必要な時間が長くかかるということである。
最後に
自然条件を含まずともこのような変化が起きているということは、自然条件を含んだ場合には私たちの想像し得ない変化が起きていることもあるだろう。
しかし、自分たちの中にあるイメージと現実との誤差を少なくするためにも、今回学んだことを頭の片隅にでも置いて釣行していただけると幸いである。